小説の書き出しと結末、どちらが書くのが難しい?鬱兔は以前、書き出しのほうが難しいと思っていましたが、今は結末のほうが難しいと考えています。締めくくりの出来が作品の完成度と余韻を左右するからです。書き出しで詰まる初心者の多くは、アイデアが多すぎるうえに完璧主義になっています。実は同じ展開でも書き出しは何通りにも書き換えられるので、まずは大胆に書き進め、あとから磨けばいいのです。
※鬱兔による中国語の原文を翻訳したものです。
この質問をすると、毎回意見が二つに分かれます。以前の私は書き出しのほうが難しいと思っていましたが、今は結末のほうが難しいと考えています。締めくくりがきれいかどうかで、作品の完成度と余韻が変わるからです。
なぜ結末のほうが難しいのか
最初の頃、私は大長編ばかり書いていました。少なくとも4巻以上、多いと10巻。大きな構成に慣れると、あちこちに伏線を張るのが好きになり、1巻で張った伏線を何巻も後で回収することもありました。読者はとっくに忘れていたでしょうね。
まあ、正直に言うと、私自身も忘れていたことがありますXD
その後、コンテストに応募するために単巻作品の練習を始めました。このとき、大きな構成で使い慣れていたテクニックは、すべてシャッフルし直すことに。テンポがまったく違うからです。
だから初期の単巻作品は、結末がやや駆け足になることがありました。字数を稼ぎつつ締めくくらなければならず、力不足でうまくまとめられなかったのです。今では単巻の形式にすっかり慣れたので、結末にも満足できるようになりました。
小説を書く前にプロットは必要?
ちなみに、初期に大長編を書いていたとき、私はプロットをまったく書きませんでした。主要キャラの設定、いくつかの出来事、書き出しと結末を頭に入れたら書き始める――それが私にとって、作品の柔軟性を最大限に保ちつつ、書いているうちに宇宙の彼方まで脱線して戻れなくなるのを防ぐ方法でした。
その後、出版社と仕事をするようになると、まず企画を見せる必要がありました。先方も作家が原稿を落とすのが心配ですからね。それで執筆前にプロットや人物設定を書くようになったのですが、正直、最初はどうしたらいいかわかりませんでした。自由に慣れていたのに縛られるのは、手足を縛られたようでとてもつらかったです。
でも幸い、何度か書くうちにコツをつかみ、だんだん慣れていきました。
基本的に、プロットを書いたら少なくとも8割はそのとおりに進めます。残りの2割は、ふとひらめいて「こうつなげたほうがストーリーが良くなる」と思ったり、ある場面を書きたくなったりしたときのための余白です。
ただ、知り合いの作家には、プロットや人物設定をできるだけ細かく書き出し、あとはそれを見ながら一気に書き上げる人もいます。こういうタイプの作家さんはすごいと思います。準備期間は長めですが、書き始めると本当に速くて、プリンターなんじゃないかと疑ったほどです(X
でも私はそこまで公式どおりには書けないとわかっているので、心の中で尊敬するしかありません。
書き方は人それぞれ。自分に合ったものを選ぶのがいちばんです。
書き出しで詰まったらどうする?
最初でつまずく初心者は多いと思います。アイデアはたくさんあるのに、どう書き出せばいいかわからない。実は、アイデアが多すぎるうえに完璧主義が邪魔をして、この一筆ですべての成否が決まると思い込むから、身動きが取れなくなるのです。
正直に言うと、以前出版社と原稿について話し合ったとき、同じ原稿、同じ展開でも、書き出しは何通りにも書き換えられました。つまり、書き出しは確かに大切ですが、創作はとても自由なのです。まずは最初に思い浮かんだ場面や展開を書き、原稿がかなり進んでから、あるいは完結してから書き出しを直せばいい。その頃には、どう書けば読者を引き込めるか、きっとよくわかっているはずです。
原稿はゆっくり磨いていけます。大切なのは物語を生み出す過程であり、途中でじっくり練り、構想を重ねる時間こそ、何より貴重なのです。
大胆に書き進めてください。最初の一歩を踏み出してこそ、続きがあります。
どうせ苦労するのは、数か月後に推敲するあなただけですから、ははは(蹴られる
でも何にせよ、書き続けて振り返り続ければ、必ず上達します。
いつかきっと、直感的に直す必要のない書き出しが書けるようになります。だから何を待っているの?さあ、物語を書きましょう!
よくある質問
鬱兔は結末のほうが難しいと考えています。締めくくりが作品の完成度と余韻を左右し、単巻作品では限られた字数で伏線も回収しなければならないからです。
必ずしもそうではありません。鬱兔は初期の長編ではプロットを書かず、出版社と仕事をするようになってからプロットと人物設定を書くようになりました。プロットがあれば約8割はそのとおりに進め、2割はひらめきのための余白にしています。
多くはアイデアが多すぎるうえに完璧主義になっていることが原因です。書き出しは何通りにも書き直せるので、まず一歩踏み出して書き、あとから磨きましょう。
関連記事
著者について
鬱兔は台湾のライトノベル作家・小説家VTuber。業界歴10年以上、紙の商業出版は40冊に上ります。『遺失的情書』で台湾文化部の若手創作助成(2022年度)を受賞。『嘿!聽說妳在鬼島當作家』シリーズでは、台湾で小説家として生きる日々を綴っています。

コメントを残す