鬱兔は小説家になる前、何になりたかった?小学生のころは『封神演義』の影響で漫画家になりたいと思い、中学ではイラストレーターに変わりましたが、その間もずっと小説を書いていました。高三で母を亡くし、推薦で大学への進学が決まったあと、35万字の『絶命バディ』を書き上げ、それが思いがけず小説家になるきっかけに。デビュー作は『オタク魔法使い』です。本当の夢は、物語を届ける人になることだと彼女は言います。
※鬱兔による中国語の原文を翻訳したものです。
小説家になる前、小学生の夢は漫画家
時間を小学生のころに戻しましょう。
子どものころはテレビっ子で、テレビでアニメをよく見ていましたが、漫画はあまり読んでいませんでした。そのあとクラスメイトに毒されて(?)、初めての日本の漫画、藤崎竜の『封神演義』に夢中になり、アニメも追いかけ、それから日本の漫画やアニメに大量に触れて、すっかり魅了されました。
そのとき思ったんです。ああ、大きくなったら、こんなにすばらしい作品を描けるクリエイターになりたい──漫画家になりたい!
でも同時に、私はもう小説を書いていました。小学三、四年生のころには十万字余りの小説を書いていましたが、当時はとても気ままに書いていて、顔文字だらけ。黒歴史すぎるので忘れましょう XDDD
そして漫画家になりたいという妄想を抱いてからは、ノートに漫画を描き始め、それっぽく漫画用の道具やプロ用の原稿用紙まで買いました。手に持つだけで気分はプロ XD
当時もお小遣いはありましたが、もちろん多くはなく、お菓子とカッコつけ(?)用の道具の間で悩まなければなりませんでした。小学生にとっては、なんという苦しみ!
でもプロ用の道具を買っても、実力がたいして上がらなければあまり意味はありません。才能がなかったのか、描いても描いても最後までいかず、しかも描き始めるのはいつも大長編で計画もなし。作品が途中で終わるのは当然でした QQ
その漫画は今も残っていますが、開くと自分でも恥ずかしくなる黒歴史なので、飛ばします!
中学生の夢:イラストレーターになること
続いて中学時代。
漫画のような長期戦には向いていないと気づいたのか、一枚の絵を描きたくなりました。いわゆるイラストですね。そう、これが私の次の夢──イラストレーターになること!
同時に、ネットでぽつぽつと小説を書き続け、短編にも挑戦して、初めて最後まで書き上げた短編小説も完成させました。
話をイラストに戻すと、中学時代は授業中も休み時間も落書きが大好きでした。授業中は教科書に、休み時間は文房具店で買ったスケッチブックに。クラスメイトが周りに集まって私が描くのを見て、それから予約ラッシュが起きました。
次の絵は誰のものか、とか、気に入った絵をあげると、机のマットの下に挟んだり家に持ち帰って大事にしたりしてくれて。当時は本当にうれしくて、虚栄心もかなり満たされました XD
ただ何年か経って、偶然当時描いた絵を見てしまったのですが……
えっと、みんな、私に特別優しくしてくれてたの?(顔を覆う
小説家になったきっかけ
高校に入ってからも文章はぽつぽつ書いていましたが、絵はあまり描かなくなり、かつて執着していた夢もいつの間にか薄れていきました。
当時は勉強が大変で、毎日終わらない試験の準備に追われていました。そしていちばん大変な高三の年、母が病気になり、私も大学入試という試練に直面していました。夢どころではなく、脇に置くしかありませんでした。
そのあと母は亡くなり、入試も終わり、大学への進学が決まりました。
推薦入試で合格したので、みんなが一般入試の準備をしている間、私には何か月もの自由な時間がありました。そこで本格的に長編を書こうと決めたのです──母への思いと、迷い戸惑っていたかつての自分を記録するために。約35万字を書き、大学一年の冬休みに完成させました。
この『絶命バディ』という物語が、思いがけず私が小説家になるきっかけになりました。投稿してすぐに契約できたのですが、四年間寝かされ、あとになってようやく出版されました。むしろ、二作目の長編として三日月と契約した『オタク魔法使い』が私のデビュー作になったのです。
ちなみに『オタク魔法使い』の版権は少し前に戻ってきました。時が経つのは早いですね XD
今後手直しして、以前カットされた三冊分の内容も加え、もしかしたらイラストや四コマ漫画もつけて、完全版として皆さんにお届けする予定です。お楽しみに >w<
ただ大学時代には、大安売りでペンタブレットを買い、小説のほかに絵もよく描いていました。たくさん描いたわりにあまり上達しませんでしたが、本当に才能が足りなかったのかもしれません。でも当時はとても楽しくて、描いているうちにいつの間にか日が暮れていることもよくありました。
本当の夢:物語を届ける人
出版社とつながってから、私の夢はいつの間にか小説家になり、気づけばずいぶん遠くまで歩いてきました。この夢はこれからも追い続けますが、スキルを補ってYouTuberやイラストエッセイ作家など、ほかの肩書きも加えていくかもしれません。
今になってようやくわかりました。私がなりたいのは、ひとつの肩書きではなく、物語を届ける人なのだと。
自分の作品を届け、みんなと分かち合うこと──それこそが私の本当の夢で、今もずっと貫いています。
頑張って、クリエイターの皆さん。これは自分にも言っています XD
よくある質問
最初に完成させて契約した長編は『絶命バディ』でしたが、四年間寝かされたため、三日月と契約した『オタク魔法使い』が結果的にデビュー作になりました。
鬱兔は版権を取り戻し、手直しして以前カットされた三冊分の内容を加え、イラストや四コマ漫画も入れる計画です。
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著者について
鬱兔は台湾のライトノベル作家・小説家VTuber。業界歴10年以上、紙の商業出版は40冊に上ります。『遺失的情書』で台湾文化部の若手創作助成(2022年度)を受賞。『嘿!聽說妳在鬼島當作家』シリーズでは、台湾で小説家として生きる日々を綴っています。
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