大切な人に最期に会えなかったという後悔を避けるには?鬱兔はコロナ禍で編集者と会う約束を何度も先延ばしにし、その後、彼が亡くなっていたと知りました。今もまだ気持ちの整理がついていません。だから年長の友人が病気になり「先は長くないかもしれない」と言ったとき、何があっても会いに行こうと決めました。幸い、その方は思ったより元気でした。人生は一度きり。後悔を残すより、今のうちに身近な大切な人を気にかけよう、短いあいさつひとつで縁がまたつながるかもしれない、というのが彼女の思いです。
※鬱兔による中国語の原文を翻訳したものです。
まだ気持ちの整理がつかない別れ
以前、とても親しかった編集者が亡くなったことをお話ししました。
このことは、今もまだ気持ちの整理がついていません。
ところが最近、天気の変化が激しいせいか、周りの家族や友人が次々と体調を崩していて、年長の友人もそうでした。心配してメッセージを送ると、彼は「もう地上にいられる時間は長くないかもしれない」と言いました。それを聞いて、私はすぐに会いに行くと伝えました。
コロナで先延ばしになった再会
なぜそんなに心配したのかというと、去年、コロナのせいで、亡くなった編集者と会うのを先延ばしにしてしまったことを思い出したからです。最初に約束したのは去年の5月。彼は会えると言ってくれたのに、コロナの影響で私が急きょキャンセルしてしまいました。次は同じ年の7、8月……そして年末に、時間があれば一緒に出かけないかと聞いたのですが、いつまでたっても返事がありませんでした。
そのときは、私が何か悪いことをしたから返信してくれないのかと思っていました。それでも新年のあいさつは送ったのですが、やはり音沙汰なし。今年2月になって、彼が亡くなったことを知りました。晩年はほとんど文字を打てなかったそうで、メッセージが既読のまま返事がなかったのも無理はありません。
会う約束をしてはコロナで延期になっていたあの頃、私は少し不安でした。ときどき連絡を取るたびに、彼の容体がどんどん悪くなっていると聞いていたからです――最初は杖が必要になり、やがて入院。会う約束をするたびに「これが最後になるかもしれない」という予感があったのですが、まさか本当になるなんて。
本当に後悔しています。コロナが後にインフルエンザのような扱いになると知っていたら、5月に何としてでも台北へ行くべきでした。でも後悔してももう取り返しはつかず、いくら悔やんでも仕方ありません。
今度こそ、何があっても会いに行く
だから今回、年長の友人から「先は長くない」と聞いたとき、胸が締めつけられました。彼ももう70代なので、何があっても会っておかなければと思ったのです。
幸い、会ってみると、まだ少し咳は出ていたものの、全体的には元気そうで、本当にほっとしました。
ただ彼は、病気でつらかったあいだは考えがかなり後ろ向きになっていて、みんなに心配をかけて申し訳なかったと言っていました。体調が悪いときに前向きで楽観的でいるのは本当に難しいので、その気持ちはよくわかります。
しかもこの方はかなりの高齢で、「三高」やさまざまな持病も抱えているので、急に何かあってもそれほど意外ではないのかもしれません。
でも幸い、すべては取り越し苦労でした。
身近な大切な人を大切に
人生は一度きり。良いことも悪いことも、すべては過ぎ去っていきます。そう達観できるならそれもいいけれど、後悔を減らし、身近な大切な人をもっと気にかけることは必要です。
人生は一度きり。夢も大切な人も、見逃したくありません。
長いあいだ連絡を取っていない、あるいは誤解から口をきかなくなった家族や友人はいませんか?もしよければ、短いあいさつひとつで、またご縁がつながるかもしれません。
私たちは未来に触れることも、過去を見ることもできません。つかめるのは、今この瞬間だけです。
でも残念ながら、身の回りにはいつもやるべきことが山ほどあるのに、私たちの時間はいつも24時間しかありません。しかも大切なものの多くは、あっという間に永遠に失われてしまう。そんな切羽詰まった「選択」の中で、私たちは本当に大切なものを選べるのでしょうか?
決して戻らない時の川は、私たちを遠くへと運んでいきます。
そのとき、いちばん大切な人やものがそばにいてくれたら、それで十分だと思います。
よくある質問
鬱兔はコロナで編集者と会うのを何度も先延ばしにし、後になって彼が亡くなっていたと知りました。その後悔が今も消えないからです。
今のうちに身近な大切な人を気にかけましょう。会いたい人がいれば、次の機会を待たずに会いに行くことです。
短いあいさつひとつから始めてみましょう。それだけでまたご縁がつながるかもしれません。
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著者について
鬱兔は台湾のライトノベル作家・小説家VTuber。業界歴10年以上、紙の商業出版は40冊に上ります。『遺失的情書』で台湾文化部の若手創作助成(2022年度)を受賞。『嘿!聽說妳在鬼島當作家』シリーズでは、台湾で小説家として生きる日々を綴っています。

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